ペットロスはどう乗り越える?乗り越え方と長引く原因を紹介

突然やってくるペットの死は、とてもつらい出来事です。

長年ともに生活を続けてきた家族同然のペットと過ごすことができなくなってしまい、身体的・精神的にも落ち込んでしまうことでしょう。

このような感情を「ペットロス症候群」と言いますが、ペットを飼う飼育者であれば、いずれ必ず直面してしまう出来事です。

二度とペットと会えない現実に直面することで、立ち直れないと悩み苦しんでしまうかもしれません。

しかし、大好きな飼い主がいつまでも落ち込んでいるのは亡くなったペットも望みません。

ペットとの思い出を振り返りながら死と向き合い、ペットロスを乗り越えることが、自分だけでなく亡くなったペットの供養にもつながっていくでしょう。

この記事では、ペットロスを乗り越えるための5つのステップ、立ち直り方、ペットロス症候群になりやすい人や長引く原因について解説します。

ペットロスを乗り越える5ステップ

ペットロスを乗り越える5ステップ

ペットの死によって訪れるペットロスを乗り越えることは、簡単ではありません。

ペットの死を悲しむのは飼い主として当たり前の感情ですが、ペットロスを乗り越えていくためには、以下のステップを踏んで解決へとつながります。

しかし、ペットロスは慌てて解決する必要はありません。自分の感情を整理しながら、徐々に乗り越えていきましょう。

否定

ペットロスに直面した場合に感じる最初の感情は「否定」です。

「ペットが亡くなってしまったのは嘘」「明日になれば元気な姿で会える」など、ペットの死を否定してしまいます。

なかには、ペットの死を受け入れることができず、普段通りにエサの用意をしてしまうこともあるでしょう。

ペットが亡くなり、ペットロスに直面していることは頭では分かっているものの、ペットの死を否定してしまう感情は精神的ショックから逃れようとする自己防衛本能です

頭がボーっとして何も考えられなくなってしまうこともあり、「否定」のステップを乗り越えるためには長期的な時間が必要になる場合もあります。

交渉

ペットロスを受け入れて「否定」の感情を乗り越えた次にくるのは、「交渉」の感情です。

「どんなことでもするのでこの子を生き返らせてください!」「嫌なこともするのでもう一度あの子に会わせてください!」と、自身の望みを神様などに願う時期です。

ペットの死は受け入れたものの、もう一度ペットと出会うために何かに依存してしまいます

しかし、飼い主がどのような願いを込めたとしても、ペットの死は事実です。いくら神様に願ったとしても、亡くなったペットが戻ってくることはありません。

怒り

「交渉」が叶わないことが分かると、次は「怒り」の感情が芽生えます。

ペットロスの死を「自分のせい」「獣医のせい」「病気のせい」など、何かしらの原因を考えて、その原因に対して「怒り」を覚えます。

「あの時家族が散歩に連れていかなければ事故に出会わなかった」「獣医がもっと早く処置していれば死ぬことはなかった」など、他人に対しての怒りだけでなく、「なぜもっと早く獣医に連れて行かなかったのだろう」など、自分に対する怒りが芽生えることもあるでしょう。

場合によっては、ペットに対して怒りの矛先を向ける飼い主もいます。「愛情を注いだのに亡くなるのが早すぎる」とペットに対して攻める気持ちを持ってしまうかもしれません

しかし、ペットに訪れた突然の死に、ペットの責任はありません。

亡くなったペットに対して怒りの感情をぶつけてしまうと、感情の整理がついたときに後悔の気持ちが生まれてしまいます。家族同然に生活してきたペットのためにも、「怒り」の気持ちはペットに向けないようにしましょう。

受容

「怒り」の感情が落ち着くと、ペットの死を事実として受け入れる「受容」の段階に入ります。

「亡くなったペットともう一度出会うことはできない」という事実を受け止め、ペットロスの解決へと近づく段階です

しかし、ペットの死を認めたとはいえ、ペットロスの悲しみがなくなるわけではありません。家族同然で生活していたペットが近くにいないというだけでも、喪失感が拭いきれないでしょう。

また、ペットの死の原因が自分だと感じている場合は、より深く悲しみや後悔の気持ちが芽生えてくるかもしれません。

ペットロスによる悲しみや後悔の気持ちは、一生残る感情ではありません。日々の生活を送りながら徐々に気持ちの整理がついてくるでしょう。

解決

ペットの死を受け入れ、悲しみや後悔といった感情の整理がつくとペットロスの「解決」となります。

しかし、亡くなったペットを忘れることがペットロスの解決ではありません

今までのペットとの生活を「良い思い出」として受け入れ、身体的・精神的にも健康的な体を取り戻して、日常生活に支障が出ない状態こそが本当の解決だといえます。

ペットロスを一度経験してしまうと、「こんなに悲しい思いはもうしたくない」「ペットは二度と飼わない」と感じる方もいますが、飼育者であればペットの死は必ず直面してしまう出来事です。

ペットの死から目を背けずに、最後の一時まで愛情を注ぐことが飼育者の義務ともいえます。また、天国に旅立ったペットも、飼い主が健康でいてくれることを望んでいるでしょう。

ペットロスの立ち直り方

ペットロスの立ち直り方

ペットロスはペットを失った飼い主であれば、当たり前のように感じる感情です。立ち直るまでの時間は人それぞれ異なるため、慌てて立ち直ろうとする必要はありません。

しかし、あまりにも長い期間ペットロスによる悲しみが続いた場合、心身ともに悪影響を及ぼし、体調を崩してしまう場合があります。

自分自身のペースで良いので、立ち直る方法を試し、ペットロスと向き合っていくことが大切です。ここでは、ペットロスの立ち直り方について解説していきます。

話を聞いてくれる人と話す

ペットロスによる悲しみは、人と話すことで軽減されます。悲しい気持ちやつらい気持ちを誰かに話すことで、気持ちの整理がつきやすくなります。

ペットとともに生活をしていた家族や友達など、話を聞いてくれる人を見つけてください。

ペットを飼ったことがある人やペットロスを経験した方であれば、親身になって話を聞いてくれるでしょう

また、話す相手がいない場合はインターネット上のSNSなどで相談するのもひとつの手段です。ペットとの生活を振り返り、気持ちの整理をつけていきましょう。

悲しむ時間をつくる

ペットロスから立ち直るためには、悲しむ時間をつくることも大切です。

「悲しんだら天国のペットも悲しんでしまう」と、ペットロスによる感情を抑える人もいますが、悲しい感情は無理に抑え込む必要はありません

涙が止まらなくても無理に我慢する必要はなく、思いっきり泣くこともペットロスから立ち直るためには大切な行為です。

例えば、泣くことにはストレス発散やリラックスといった体に良い効果もあります。

ペットが亡くなってしまうことは、家族が亡くなるのと同じことです。我慢せずに悲しむことは、ペットへの愛情の現れともなるため、ペットの供養にもつながるでしょう。

思い出を振り返る

ペットとの思い出を振り返るのも、ペットロスから立ち直るためには必要な時間です。写真やおもちゃを見ながら、ペットが元気でいた頃を思い出してあげてください。

ペットが亡くなったことによって必要がなくなった首輪、おもちゃ、食器などは、処分してしまいがちですが、気持ちの整理がつくまでは手元に残しておきましょう。

気持ちの整理がついたうえで、遺品整理を行ってください

しかし、遺品整理を行うとしてもペットの存在を忘れてはいけません。大切な写真などを飾り、ペットロスの克服を目指しましょう。

埋葬し供養する

埋葬して供養することも、ペットロスの克服には大切です。

亡くなったペットのお葬式を行い、しっかりと埋葬してあげることで、ペットの死を事実として受け入れることができるでしょう

全国各地にあるペット霊園では、火葬から埋葬まで、人間と同様の手順で供養してくれるため、ペットとの別れに区切りがつけられます。

愛するペットをきちんと見送れば、「天国に行ってくれるはず」と前向きな気持ちへと切り替えられるキッカケとなるかもしれません。

カウンセリングを受ける

ペットロスによる悲しみが長引いてしまうと、体調不良や不眠などの症状が発生してしまうことがあります。

自身で悩んでも解決へと近づかない場合は、専門のカウンセラーによるカウンセリングを受けるのもひとつの手段です

ペットとの思い出、悲しい気持ち、気持ちなどを抱え込まずに、カウンセラーに相談してみましょう。

ペットロス症候群になりやすい人・長引く原因

ペットロス症候群になりやすい人・長引く原因

ペットロス症候群は、飼育者であれば誰しもが経験してしまいますが、なかにはペットロス症候群になりやすい人がいます。

ここでは、ペットロス症候群になりやすい人や長引く原因について解説します。

後悔の思いが強い

ペットの死に対して後悔の思いが強い場合、ペットロス症候群になりやすい傾向があります。

例えば事故による突然の死は、「あの時しっかりとリードを握っていればよかった…」など自責の思いが強くなり、ペットロス症候群になりやすくなってしまうでしょう。

しかし、ペットロスは後悔するだけでは解決しません

ペットが生きている間に、定期的な健康診断や適切な運動、安全対策を取り、ペットが亡くなった時に後悔の念が生まれないような飼育方法を心がけることが大切です。

ペットを溺愛していた

ペットを溺愛していた場合、ペットの死を簡単に受け入れることができず、ペットロス症候群になりがちです。

自分が生まれた時から一緒に生活をしていたり、唯一の家族がペットであった場合、心を許せる相手がペットだけだった場合は、ペットロスによる悲しみは計り知れません。

ペットへの愛情が強ければ強いほどペットロス症候群になりやすくなってしまいますが、ペットロス症候群になることは決して悪いことではなく、ペットへの愛情の表れにもなります

しかし、ペットとの別れは必ず訪れます。

愛情を注いだペットとの時間を大切にするためにも、最後の瞬間まで立ち会うことがおすすめです。

突然ペットを失った

事故や病気によって、突然ペットを失った場合もペットロス症候群が重症化しやすい傾向があります。

例えば病気で突然ペットを失ってしまった場合、「もっと早く病院に行けば治ったかもしれない」など後悔の思いが強くなり、症候群になりやすくなってしまうかもしれません

ペットロス症候群は、悲しむ思いだけでなく、後悔の思いなどさまざまな感情が混ざり発症してしまいます。

寿命ではなく、突然の死は気持ちの整理がつかなくなってしまいがちですが、愛するペットとの別れはいつ来るか分かりません。

突然の別れに備えて、日頃から愛情を注ぐことでペットロスの際に感じる後悔の気持ちを軽減させることができるでしょう。

話す相手がいない

ペットロスの悲しみを共有する話し相手がいない場合は、気持ちの整理がつかず、ペットロス症候群になりやすくなってしまいます。

楽しかった思い出や悲しい気持ちを他人と共有することで、気持ちの整理がつきやすくなりますが、話す相手がいないと自分だけで気持ちを整理しなければいけません

しかし、自分だけで解決を目指していくのには時間がかかり、心身ともに悪影響をおよぼしかねません。

そのため、話す相手がいない場合は、ペット専門のカウンセラーに相談するなどを検討して、解決へと導くのがおすすめです。

まとめ

ペットロスは、ペットを飼う飼育者であれば誰しもが直面する悲しい出来事です。

「ペットロスから立ち直れない」という方もいますが、ペットロスによる気持ちは決して悪いことではなく、ペットに愛情を注いだ証拠ともなります。

しかし、長期的なペットロス症候群は心身ともに悪影響をおよぼし、体調不良や不眠をひきおこします。天国へと旅立ったペットも飼い主が健康でいることを願っているため、ペットとの別れをいち早く受け入れ、普段通りの生活に戻ることが大切です。

ペットマザーでは、亡くなったペットの火葬から葬儀までを適切な方法で供養を行っています。ペットとの別れを認める手段としても葬儀は大切な儀式です。

ペットロスで悩んでいる方は、ペットとの別れを良い思い出とするためにお手伝いいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。