犬の火葬おすすめの花はどれ? 花言葉と選ぶ際の注意点を解説
今や犬は大切な家族で、亡くなったら火葬して弔う方が増えています。
そんななかで、大切な愛犬のお見送りに花を供えたいと思っても、どんな種類がいいのか、人間の火葬と同じで問題ないのかわからないという方もいるでしょう。
そこで本記事では、犬の火葬にお供えする花選びのポイントやおすすめの花について解説しています。
ぜひ今後の参考にしてください。
犬の火葬に供える花選びのポイント
犬の火葬も人と同じようにおこなわれるため、供える花にも注意が必要です。
厳格な決まりやしきたりはありませんが、愛犬を送るのに相応しい花選びをしましょう。
犬の火葬に供える花選びについて、以下の3つのポイントを解説します。
葬儀に相応しい花を選ぶ
愛犬の最後を見送るのが火葬ですから、葬儀に相応しい花を選びましょう。
カーネーションや百合、白菊などは葬儀に使われることが多い花ですが、これらでなければいけないルールはありません。
お別れに豪華な花で見送りたい飼い主もいるかもしれませんが、結婚式で使うような花ではなく葬儀に相応しい花を供えましょう。
種類や本数に決まりはありませんが、花以外のものを供えることも考えて選んでください。
淡色の花
愛犬の火葬の際にも、人と同じように白や淡いピンクなどシンプルなお花が好まれます。
赤やオレンジなど、色素が濃い花を一緒に火葬すると遺骨に花の色が移るため避けてください。
たとえば、自宅でガーデニングしている花を入れたい場合、その花の色が濃いのであれば事前に葬儀社に相談しておきましょう。
相談もなく用意されると、出棺前の供花で断られてしまうケースもあります。
最後はトラブルなく送り出すのがマナーですから、花の色などに不安があれば前もって葬儀社に確認しておくと安心です。
季節の花を選ぶ
その季節しか見れない花を棺に入れてあげると愛犬も安らかに眠れるでしょう。
春は明るくカラフルな花が多いため、どのような花が良いか迷うかもしれません。
チューリップやアネモネ、フリージアはカラーバリエーションも豊富で、供花に相応しい色を選びやすいです。
強い日差しに負けない夏の花なら、涼しげで品のあるトルコキキョウや百合が人気です。
秋を代表するコスモスや華やかななかにかわいらしさもあるダリアに菊、通年楽しめるカスミソウなど、愛犬のイメージで供花を選びましょう。
ペットとの思い出や関りが深い花
生前の愛犬が好んでいた花や、愛犬との旅行先で見かけた四季の花など、思い出が蘇るような花を供える飼い主もいます。
他にも、愛犬の誕生花や花言葉から愛犬を連想させるものなど、飼い主が供えたい花を選ぶのが愛犬は一番喜ぶのではないでしょうか。
季節の花で棺に入れられない野草などは、旅行先で撮影した写真を入れるなどもおすすめです。
棺に入れられない色が濃い花などは、プリザーブドフラワーとして、手元供養の花にできます。
犬の火葬で避けたい花
犬の火葬には決まったルールはありませんが、常識的に避けたほうがいい花もあります。
花はどれも美しいため見た目で選んでしまいがちですが、それだけでは葬儀に相応しいとはいえません。
犬の葬儀に相応しくない花とは、どのようなような特徴があるのでしょうか。
葬儀には適さない花
供花は白色を基調として選ばれますが、犬を含むペット火葬にはルールにとらわれない花を選ぶ飼い主が増えています。
しかし葬儀には適さない花があり、残念ですが、花や茎に毒性がある花は見た目が美しくても葬儀には不向きです。
高価な花や鉢植え、観葉植物なども葬儀には適さないため注意しましょう。
フラワーアレンジメントは、自宅での供花には適していますが、棺の中に入れるのは避けたほうがいいでしょう。
トゲがあるもの
人の供養ではトゲがある花は禁忌とされていて、それはペットの場合も同じです。
葬儀では、弔いの気持ちを込めて花を供えたり献花したりします。
由来はさまざまですが、死後の長旅で49日を無事に終えられるようにするため、お線香と一緒に花を手向けるようになったというのが一般的です。
そのため、トゲがある花を供えて死後の長旅のなかで痛みを感じないように、トゲのある花は禁忌とされているのです。
トゲを抜いたバラなどを使う飼い主もいますが、愛犬の毛に絡みやすいのでおすすめできません。
どうしても使いたいのであれば、葬儀場のスタッフに確認しておきましょう。
野草
散歩中に愛犬が好きだった野草があっても、残念ですが野草を供えるのはやめましょう。
愛犬を偲び冥福を祈る葬儀では、自然に咲く花は不向きと考えられています。
切り花に使われる花とは異なり、花や茎に毒になる成分が含まれていないとは言い切れないからです。
また、野草の中にはアレルギーを発症させるものがあるため、人が多く出入りする火葬場には不向きです。
造花
紙の造花であれば火葬に使える葬儀場もありますが、プラスチック製などの造花は燃えにくく遺骨を損傷する恐れがあり、有害物質が発生する可能性もあるため避けましょう。
最近の造花は、言われなければ生花と見間違えてしまうくらいに精巧に作られています。
花輪で使われることもありましたが、近年では造花を使った祭壇で葬儀がおこなわれることも珍しくありません。
みずみずしい生花を火葬に使うのは、愛犬との別れを惜しむに相応しいです。
最後は美しい生花を一緒に火葬して、冥福を祈りましょう。
ドライフラワー
犬の場合、慣習や慣例がないため問題ないと考えドライフラワーを献花する飼い主も少なくありません。
ドライフラワーを趣味で作っている方もいますが、愛犬との最後の別れに枯れた花を使うのは避けたほうがいいでしょう。
生花を使うのは犬への供養だけでなく、残された人の悲しみを和らげる意味もあるのです。
犬の火葬におすすめの花
愛犬のお棺に入れる花に迷ったときは、飼い主の心を花言葉で表現してあげるのも良いでしょう。
思い出やイメージなどを大切にし、愛犬が喜んでくれる花を選んでください。
カスミソウ
白く小さな花が小動物にぴったりなカスミソウの花言葉は、「感謝」「無垢の愛」です。
最愛の犬を亡くした悲しみを乗り越え、愛犬に感謝の気持ちを伝えるにはぴったりの花ではないでしょうか。
主に白が使われますが、淡いピンクなども生花で手に入れられます。
真綿に包まれたように見えるため、他の花との組み合わせて使われることが多いです。
スイートピー
人生の節目や旅立ちの時に送る花としても有名なスイートピーは、小さくかわいい花弁が特徴です。
ほんのりと甘い香りがすることから、ミニブーケとして棺に入れられることもあります。
カラーバリエーションも多くそれぞれに違った魅力があるため、好きな色や愛犬のイメージで選びましょう。
火葬では愛らしいピンクや、「ほのかな喜び」という花言葉がある白いスイートピーが人気です。
白いスイートピーには、「あなたに会えたことが喜びだった」という意味を込めて選ばれています。
マーガレット
ピンクや白など、やさしい色が人気のマーガレットはペット火葬で人気があります。
花びらが一枚の一重咲きや八重咲き、丁字咲きと種類も多く、品種によっても雰囲気が異なります。
通年で手に入れやすく、ふんわり広がる花弁がドレスのようで美しいのが特徴です。
「私を忘れないで」という花言葉もあり、飼い主の心を表現するに相応しい花といえるでしょう。
ガーベラ
春と秋に美しい花を咲かせるガーベラは、ピンクやオレンジ、白があり、それぞれに花言葉もたくさんあります。
ガーベラは花の直径が小さいものや大きいものがあるだけでなく、2つの花びらで構成されているため華やかを持っています。
花びらの形や枚数で咲き方が異なるため、見た目の印象が変わるのも特徴的です。
白は希望、黄色には究極の愛、そしてピンクには熱愛と可憐な花とは思えない情熱的な花言葉です。
大切な愛犬のイメージや、自分の気持ちに合った色を選ぶといいでしょう。
チューリップ
独特な花の形がかわいらしいチューリップは、ペット葬儀に人気の花です。
1本でも存在感があり、春の花壇には色とりどりのチューリップが並びます。
ピンクには「誠実な愛」、白には「失われた愛」、赤には「真実の愛」と非常に情熱的な花言葉を持っています。
家族同然だった愛犬へ、敬意を込める意味でも最適な花といえるでしょう。
犬の火葬に花以外でお棺に入れられるもの
火葬する際には、お棺の中に花だけでなく愛犬が好きだったものや好物などを入れられます。
どんなものが入れられるのか、納める際に注意したいこともあわせて見ていきましょう。
おやつ
犬のおやつは種類も多く、犬によって好んで食べるおやつも異なります。
好きだったご飯なども、袋から出せばお棺に入れられますので葬儀担当者に聞いてみましょう。
スープがあるようなものや半生タイプは、愛犬の体が汚れてしまうため控えるようにして、半紙に包める乾きものがおすすめです。
また、牛乳や豆乳など犬に与えてもよい飲み物を棺の中に入れたい飼い主もいるでしょう。
その場合紙コップに少量の飲み物を入れ、ティッシュに含ませたら、こぼれないようにします。
軽く折りたたみ、口元近くに置いてあげてください。
家族写真
火葬の際に、まだ生きている人の写真を入れるのは縁起が悪いと言われることもありますが、ペットの場合には特にこだわる飼い主は少ないです。
飼い主にこだわりがなければ、家族とくつろいでいる写真などを入れ、寂しくないようにしてあげます。
1枚だけ入れるのであれば、家族で一緒に撮影した写真を引き延ばして入れましょう。
犬のお棺はサイズも小さく、花やおやつなどを入れるといっぱいになるため、写真は3枚程度がおすすめです。
お別れの手紙
愛犬との別れを受け止め、心の整理をするためにもお別れの手紙を書く方は少なくありません。
感謝の気持ちを手紙にすることで、飼い主も気持ちの整理ができます。
読み上げたり長い文章を書いたりする必要はないため、一筆箋や写真の裏に愛犬に向けた感謝やはなむけの言葉を綴りましょう。
犬の火葬でお棺に入れられないもの
愛犬が気に入っていた・使っていたからといって、何でも一緒に火葬できるわけではありません。
お棺に入れられないものは自宅に持ち帰ることになりますので、注意が必要です。
洋服
一般的に洋服は燃えるゴミになるためお棺に入れても問題がないように思えますが、火葬の際には注意が必要です。
地域によってはゴミを細かく仕分けしなければならず、ボタンやファスナーは燃えないゴミとして処分するケースもあります。
細かく仕分けすると服として形にならなかったり、服を入れることで火葬に時間がかかったりします。
また、服によっては燃えにくい素材があるため、ほとんどの葬儀場では服の持ち込みは許可されていません。
クッションや毛布
お昼寝用に使っていたクッションや毛布、タオルケットなども、服同様に燃えにくくなる理由から断られる葬儀場が多いです。
遺体をくるんでいるバスタオルなどはそのまま火葬されることもありますが、新たに入れることはできません。
人と違い、ペット用のお棺はサイズが小さいため、入れられるものは限られています。
どうしてもクッションや毛布を入れたい場合には、おもちゃなどを遠慮して花と毛布だけにしましょう。
愛用のおもちゃ
犬のおもちゃは、プラスチックなど燃えない素材で作られているものが多く、ほとんど入れられません。
布製であっても、服や毛布と同じ理由や遺体が燃えにくくなる理由から断られます。
リードや首輪も入れられませんので、無理に入れたり頼み込んだりしないようにしましょう。
まとめ
大切な愛犬を亡くした悲しみは、簡単に癒えるものではありません。
だからこそ、最後のお別れである火葬では人間と同じように花を供えて送り出したい、と考える飼い主も多いです。
とはいえ、好きな花なら何でも供えられるわけではなく、避けたほうがいい花などもあります。
花以外の愛犬が好きだったものや思い出の品を棺に入れたいと思っても、入れられないものも少なくありません。
ペットマザー大阪火葬斎場では、飼い主が納得できる形で愛犬を送り出すためのお手伝いをしてくれます。
どんな小さなことでも気軽に相談してみてください。