ハムスターが亡くなったらどうする?埋葬の流れや供養の方法などを解説
ハムスターとの別れは、ペット飼育者にとって辛い瞬間です。
愛情を注ぎ育てたパートナーとの絆を失う悲しみは深く、何をすべきか分からないこともあるかもしれません。
しかし、大切なハムスターが亡くなった際には、適切な対処が必要です。
こちらでは、ハムスターが亡くなった場合に具体的にどのような行動を起こすべきかを解説します。
ハムスターが死んでしまった?まずは生存確認
ハムスターが動かなくなってしまった場合、すぐに死んでしまったと断定するのは危険です。
疑似冬眠という可能性があるため、本当に死んでしまったのか確認しましょう。
落ち着いて様子を観察したり、少し触れてみたりすると、より正確に状態を確認できます。
自分で判断ができない場合や疑わしい場合は、動物病院で専門家に相談しましょう。
本当に疑似冬眠なのか、医師が適切な診断と対処法を提供してくれるでしょう。
ハムスターが死んでしまったら
ハムスターの死亡を確認したら、まずは適切な方法で、ご遺体を安置する必要があります。
遺体をきちんと扱い、敬意をもって安置することが大切です。
そして、ご遺体の葬儀方法を決め、供養します。
その後は定期的に手を合わせ、思い出を振り返りながらハムスターを偲びましょう。
こちらでは、ハムスターが死んでしまった後にするべきことを、順を追って解説します。
ご遺体を安置する
ハムスターのご遺体は、身体がゆったりとおさまる小箱などに安置するようにしましょう。
特に、後日火葬を依頼するつもりであれば、保冷剤をあてるなどして、できるかぎり涼しい場所に安置をしてあげるのが大切です。
そうすると腐敗や悪臭の発生を防ぎ、ご遺体をより良好な状態で保てます。
ハムスターのご遺体の状態に気を配り、適切に安置を行えば、尊厳を保ちながら後日の火葬手続きに備えられるでしょう。
ご遺体の埋葬をする
ハムスターの埋葬方法の種類は、主に土葬と火葬の2つです。
土葬は、ハムスターの遺体を土地に埋める方法となります。
主に自宅の庭やプランターなど、所有している土地に埋葬されるのが一般的です。
火葬は、ハムスターの遺体を高温で焼却する方法となります。焼却された後は、遺骨が残ります。
専用の遺骨容器やペット用の供養アイテムに入れて自宅に置いたり、ペット霊園で保管したりすることが可能です。
こちらでは、土層と火葬のメリットとデメリットについてそれぞれ見ていきましょう。
土葬のメリット・デメリット
土葬のメリット・デメリットは次のように挙げられます。
【メリット】
- 自宅でできる
- 費用がかからない
- 種や苗を植えれば花を咲かせることができる
【デメリット】
- 1年以上が経過してもハムスターの遺体が土に分解されず骨化できない場合がある
- 骨化する前にカラスなど野鳥に掘り返されてしまうこともある
- 複数飼育している場合は将来的な分も含めて多くのプランターが必要になる
土葬は自宅の庭やプランターなどで行えるため、比較的手軽にハムスターを大切な場所に埋葬できます。
火葬などの施設利用に比べて費用がかからず、予算にやさしい方法です。
また、種や苗を植えれば花を咲かせられるのも、土葬の魅力の1つと言えるでしょう。
デメリットとしては、1年以上が経過してもハムスターの遺体が土に分解されず骨化できないリスクが挙げられます。
土葬による分解は時間がかかるため、完全に骨化するまでには長い期間が必要です。
最悪の場合、骨化する前にカラスなど野鳥に掘り返されてしまうこともあります。
鳥以外にも様々な野生動物による掘り返しのリスクがあるため、適切な対策が必要です。
また、複数飼育している場合は将来的な分も含めて多くのプランターが必要になるでしょう。
ハムスターを何匹も埋葬する場合、適切なスペースを確保する必要があります。
火葬のメリット・デメリット
火葬のメリット・デメリットは次のように挙げられます。
【メリット】
- 土葬より気持ちの整理がつきやすい
- 納骨まで一貫して行ってくれるところであれば、安心して供養できる
【デメリット】
- ハムスターは体が小さいので、ペット火葬場によってはハムスターの遺骨がなくなってしまう可能性がある
- ペット火葬業者によっては、「言われていた価格と違う別料金を請求された」「心無い言葉をかけられた」というトラブルがある
火葬は比較的迅速に行われるため、ハムスターを失った悲しみを早めに受け入れやすい場合があります。
粉末状の骨に変化した姿を確認できるので、ペットの死というものを飲み込みやすいのでしょう。
納骨まで一貫して行ってくれる火葬業者であれば、安心して供養でき、自分の悲しみと向き合う時間に集中できます。
一部のペット火葬業者では、遺骨を納骨するための手続きもサポートしてくれるので、ハムスターへの最後のお別れを大切に行えるでしょう。
デメリットとしては、ペット火葬場によってはハムスターの遺骨がなくなってしまう可能性がある点が挙げられます。
また、業者によっては「言われていた価格と違う別料金を請求された」「心無い言葉をかけられた」というトラブルに巻き込まれるリスクも考慮すべきです。
一部の業者にはサービスやコミュニケーションに問題がある場合があります。
信頼性のある業者を選ぶことが大切です。
土葬の方法
土葬は自宅で費用をかけずに行えるメリットがありますが、以下の注意点も考慮する必要があります。
土葬を執り行うことができるのは、私有地のみ
土葬を行えるのは自宅の庭やプランターなど、所有している私有地でのみです。
賃貸住宅や集合住宅では、法律や規則により制限される場合があるので、心配な場合は事前に確認しましょう。
体の小さいハムスターであっても、ご遺体が土に還るまでには数十年以上かかる
土葬による分解は時間がかかるため、完全に骨化するまでには数十年以上かかる場合があります。
長期的な視点での対応が必要です。
害虫被害や異臭の問題から、ご近所トラブルに発展する可能性がある
土葬による埋葬は、害虫の発生や異臭の問題が起こる可能性があります。
これらの問題が近隣住民とのトラブルに発展することを防ぐため、適切な対策が必要です。
自宅の庭に土葬する
土葬の方法については以下の通りです。
【準備するもの】
- シャベル
- 石灰(ハムスターの体重と同量)
- 天然素材(麻・綿など)のタオル
- 土葬した場所に目印として植える生花
【手順】
- 深さ1〜2メートルほどの穴を掘る
- 穴の底に用意した石灰の半分を撒く
- ご遺体に残りの石灰をかぶせ、その上に土を少し盛る程度にかける
- お花を植える
プランター葬をする
プランター葬の方法については以下の通りです。
【準備するもの】
- 陶器製のプランター、底に敷く受け皿
- 鉢底ネット(2つ)
- 鉢底石
- 園芸用の土、扶養土(プランターの大きさに合わせた量)
- 肥料
- 草花の種
【手順】
- プランターの底に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石を敷き詰める
- 園芸用の土と扶養土を1:1で混ぜたものを、プランターの3分の1の高さまで入れる
- ご遺体を納める
- ご遺体の上に扶養土と肥料をかぶせる
- 土の上に鉢底ネットを敷き、さらに土をかける
- 草花の種を植える
火葬の方法
火葬は役所か民間の葬儀社に依頼するのが一般的です。
しかし、役所に火葬を依頼すると焼却処分の扱いになってしまうことがほとんどのため注意が必要となります。
火葬方法は「合同火葬」「個別火葬」「立ち会い個別火葬」「訪問火葬」の4種類です。
合同火葬とは、 複数のペットの遺体を一度にまとめて火葬する方法です。
個々の遺体が別々に識別されることはありません。
コストを節約できる反面、遺体の個別性を重視できないというデメリットがあります。
個別火葬とは、各ペットの遺体を別々に火葬する方法です。
個別性を尊重し、遺骨の管理や返却が個別に行われます。
立ち会い個別火葬とは、 飼い主や家族が立ち会って火葬を行う方法です。
飼い主が最後まで見送ることで、感謝やお別れの気持ちを表現できます。
訪問火葬: 専門の火葬業者が飼い主の自宅に訪れて火葬を行う方法です。
家でペットとの最後の時間を過ごすことができる利点があります。
これらの火葬方法は地域やペット火葬業者によって異なる場合があります。
火葬を選択する際は、自分や家族の希望やニーズに合った方法を検討しましょう。
火葬の流れ
火葬は一般的に「葬儀→読経→お焼香→火葬→納骨」の順番で進行していきます。
ハムスターの遺体をお焼香する前に、家族や友人と共に葬儀を行う場合があります。
葬儀では、ハムスターとの思い出を振り返り、最後の別れの場として感謝の気持ちを表すのが大切です。
葬儀の中で、宗教や信仰に基づいてお経や祈りが行われます。
読経は、ハムスターの供養や魂の安らかな旅立ちを祈るために行うものです。
読経の後は遺体にお焼香をし、ハムスターの遺体を火葬炉に入れて火葬を行います。
火葬が終わった後、遺骨が粉末状になります。
遺骨を専用の遺骨容器に納め、供養や永遠の安息のために大切に保管します。
遺骨を納骨する際には、家族やペット霊園でのセレモニーを行うことも可能です。
供養する
供養の方法には、以下の3種類があります。
順番に見ていきましょう。
自宅で供養する
自宅で供養する場合は、骨壺を仏壇やリビングの一角に置き、定期的にお線香やお供え物をあげます。
いつもそばにいることで、大切なペットを忘れずにいられます。
ペット霊園などで供養する
ペット霊園や寺院に設けられている、お墓や納骨堂にお骨を納めて供養する方法があります。
あえて物理的に距離を置くことで「会いに行く」という行為によって大切なペットを思い出せるでしょう。
死別後の心の傷が癒えやすいというメリットもあります。
散骨する
粉骨したお骨を海や山などに撒いて供養する方法です。
ペットとの思い出の地や、好きだった場所などがあれば、選んで撒いてあげると良いでしょう。
定期的に手を合わせる
ハムスターを供養したあとも、命日や一周忌、ハムスターをお迎えした日などの記念日には思い出して手を合わせましょう。
手を合わせることで絆を感じ、彼らとの特別な瞬間を思い出します。
お墓参りや写真をご自宅に飾れば、ペットとの思い出を共有する方法のひとつです。
また、人間と同じように法要やお盆、お彼岸にペットを弔うことができます。
ペットも家族として一緒にいることも重要です。
ペットロスとは
ペットロスとは、ペットが亡くなったり行方不明になったりなど、ペットとの別れを経験した際に生じる悲しみや喪失感のことを指します。
こちらではペットロスの具体的な症状や対処法などを解説します。
ペットロスの症状
ペットロスは主に以下の症状が現れます。
- 孤独感が強く、不安になる
- 集中力がなくなる
- 責任や後悔、罪悪感を抱く
- 不眠
- 突然涙が出る
- 腹痛や嘔吐
悲しいときは我慢せず、家族や友人・知人に気持ちを伝え、時間をかけてペットロスと向き合うことが重要です。
子供のペットロス
小さなお子様がいる場合、なぜハムスターが動かなくなってしまったのか理解できなかったり、大人以上に死を受け入れられなかったりする場合があるでしょう。
気持ちが不安定になってしまうことがあるため、お子様の気持ちに寄り添ってあげることが重要です。
命は代えがきくものではなく、お金で買い替えるものでもないので、くれぐれも、「また飼えば良い」とは言わないようにしましょう。
友人・知人のペットロス
周りにペットロスに悩んでいる人がいたら、悲しみに寄り添うような言動や相手が前向きになれるような言葉をかけるよう心がけが大切です。
もし病気で亡くなったなら、飼い主の苦労を労う言葉をかけるように意識しましょう。
なお、「かわいそうに」という言葉は、「自分のせいでかわいそうな目に遭ってしまったのか」と感じてしまう可能性があります。
適切な言葉選びで、心の傷が癒えるようにそばでサポート役に徹することが大切です。
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まとめ
ハムスターなどのペットとのお別れは飼い主にとって心に深い傷を残す可能性があります。
適切に対処し、大切なペットへの愛情と感謝を最後まで表現することが大切です。
普段からお別れについて考え、準備しておくことで、ペットとの絆をより深く感じられるでしょう。
ペットマザーでは、最愛のペットとのお別れをお手伝いできます。
お役に立てることがありましたら、是非ペットマザー大阪火葬斎場にご相談ください。